企業でUBSメモリを利用するときの危険性とその対策法を簡単解説
- 2018/5/19
- セキュリティ対策

近年、大手企業やメーカーによる「情報漏えい」が社会問題になっていますが、その原因の一つが「USBメモリ」。
USBメモリとは、大容量のデータを気軽に持ち運べる小型の記録メディア。パソコンのUSBポートに接続して、写真や動画、文書データなどをUSBメモリにコピーすればポケットに入れて気軽に持ち歩きができます。
しかし、この気軽に持ち運べることが企業にとっては大問題。うっかり落として重要なデータを流出したり、最近はウイルス感染したりといった問題も発生しているのです。
そこで今回は、企業でUSBメモリを利用するときの危険性と、合わせてその対策法をご紹介いたします。
目次
1、企業でUSBメモリを利用するセキュリティの危険性
持ち運びができるメディアといえば、以前はフロッピーディスクやCD、DVDだったのが、今では大抵の方はUSBメモリを利用しているのではないでしょうか。
USBメモリを利用する一番のメリットは先程の説明した通り、パソコンに接続するだけで簡単に様々なデータがコピーでき、大きさは5cm程度なので気軽に持ち運びができること。また、保存できる容量も1GB(フロッピーの780枚分)に対応したタイプもあり、あらゆるデータの保存が可能です。
そのため、現在では個人はもちろん、企業などの法人でもUSBメモリを使ったデータのやり取りや簡易的なバックアップ先として利用されているのです。
「情報漏えい」の危険性が非常に高い!
しかし、一番の問題は「小さくて持ち運びに便利」という点にあり、紛失してしまう危険性が高いということです。
さらに、重要なデータをUSBメモリにコピーして紛失対策を何も施していなければ、誰でもパソコンに接続するだけでUSB内のデータが閲覧できる状態なので、重要なデータが簡単に外部に漏えいしてしまいます。
このようなUSBメモリによる情報漏えい事故は、正式に公開されているだけでも数百件におよび、情報漏えいの大きな原因の1つになっています。
USBメモリを媒介した「ウイルス感染」
また、USBメモリを媒介してウイルス感染の被害も多数発生しており、USBメモリ経由のウイルスに注意する必要があります。
一般的なWindowsの場合、USBメモリなどのメディアを挿入したとき、「autorun.inf」という環境設定ファイルを用いて自動的にプログラムを起動する自動実行機能が備わっています。その機能によって、USBメモリを差し込むだけでデータのコピーができるのです。その機能を悪用して感染を広げるのがUSBメモリ経由のウイルスになります。
そのため、USBメモリを持ち帰って自宅のパソコンで仕事をしたときに気付かぬうちにウイルス感染し、感染したデータをUSBメモリに保存して会社に持ち込んでしまい会社のパソコンへ感染。という流れでどんどんウイルスが拡散していくのです。
以上のように、企業でUSBメモリを利用するとき、情報漏えいとウイルス感染の2つの危険性が高まることは認識しておく必要があります。
2、企業でUSBメモリを利用するときのセキュリティ対策法
前項では、企業でUSBメモリを利用するとき、情報漏えいとウイルス感染の2つの大きなリスクが高まる。ということは、企業でUSBメモリの使用に関する何らかの対策を施す必要があります。
対策法➀ USBメモリへの書き込みや使用を禁止する
その対策法として、まずは社内でUSBメモリなどの外部メディアの使用を禁止すること。
当然いえば当然ですが、USBメモリへのデータの書き込みはもちろん、社内へUSBメモリ自体の持ち込みを禁止すれば、情報漏えいなどのリスクは無くなります。
対策法➁ セキュリティ機能付きのUSBメモリを使用する
現在では、これまでの説明の様なリスクを軽減するため、メーカーによって情報漏えい、ウイルス感染を防ぐ、セキュリティ機能付きのUSBめもりが販売されています。
この様な製品は、
- BUFFALO(バッファロー)
- I・O DATA(アイ・オーデータ)
- ELECOM(エレコム)
といったパソコンの周辺機器を販売しているメーカーから販売されています。価格相場はピンキリで容量や備わっている機能によって異なりますが、大手のBUFFALOでは10,000円~30,000円が相場です。
セキュリティ機能付きUSBメモリは、USBメモリを介したウイルス感染を防げるほかに、保存するデータを強制的に暗号化するため、データ情報が漏れる心配もなく、暗号化をする手間も暗号化をし忘れる心配もありません。
3、まとめ
USBメモリは、気軽に大容量のデータが保存でき、気軽に持ち運べるため多くのユーザーから支持され、今ではオシャレなデザインのメモリも販売されていることから若い世代でも広く利用されています。
しかし、企業でUSBメモリを利用する場合は、情報漏えいやウイルス感染といったリスクが発生することは認識して利用する必要があります。その対策法としては、利用しない・利用させないのが一番の対策になりますが、業種によっては利用するケースはあると思います。
そのようなケースでは、セキュリティ機能が付いたUSBメモリを利用することで、情報漏えいやウイルス感染といったリスクを防ぐことができます。
情報化社会の現代において、情報の管理は企業に課せられた大きな役割です。